水, 03 7月 2013 21:44

ボルドーの言葉

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L'occitan オック語とは?

´オクシタン'と呼ばれることもある、オック語は、

スペインや、イタリアに接する南フランス地方で話されている言語です。

一般的には、フランスの一方言のようなもの「パトワ(patois)」と認識されていますが、
フランス語やスペイン語などの言語と同じように、俗ラテン語から派生したロマンス語のひとつに分類されます。

実は、フランス全土でフランス語が話されるようになる以前は、フランスでは大きく分けて3つの言語が話されていました。
ロワール川を境にして南北にそれぞれ「オック語」と「オイル語」、そして東側、現在のスイスのあたりに接した「フランコ・プロヴォンサル」。

 

langue francaise mini 

 

オック語は"la langue d'òc"
オイル語は"la langue d'oïl"と呼ばれています。

"Òcオック""Oïlオイル"はともにフランス語で"Ouiウィ"日本語では"はい"という意味。

中世初期、フランスはフランク王国に支配されていたましたが、

北フランスはゲルマン語派に属するフランク族の支配の影響を受け、「オイル語」を発展させ、
一方南フランスはフランク王国の完全な支配は及ばず、各地方の貴族が独自性を保ったため、

「オック語」はロマンス語の特徴を色濃く残して発展していったと言われています。

「フランス語」はその時代« françoysフランソイ» « franceisフランセ » もしくは «françois フランソワ»などの呼び名で、

現在のパリのあるイルドフランス地域のみで話されていました。
フランス語の形成には周辺地域の「オイル語」が多大な影響を与えたといわれています。

そういわれてみると"Oïlオイル"と"Ouiウィ"って似ている・・・。

ここアキテーヌ地方では、12世紀に「Aliénor d'Aquitaineアリエノール・ダキテーヌ」という王妃が存在しました。
彼女は、ルイ7世と結婚し15歳で一度フランス王妃になったものの、のちに離婚し、

2か月後にヘンリー2世と結婚しイングランド王妃となった大胆な女性なのです!

彼女はオック語の吟遊詩人「Troubadourトルバドゥール」達を支援し、

北フランスやイギリス宮廷にオック語の文化が紹介されるようになり、
この時代にたくさんのオック語の文学や文化が残されました。

その後13世紀に入り、フランス南北の宗教的対立が深まり、

北部が優勢になると、「オック語」の公的な価値を否定する動きが強くなります。

やがて同時にパリという都市が重要性を持つようになり、
1250年には、フランス語で聖書が翻訳されるなど、

「オイル語」「フランス語」がフランスや隣国に影響力を強めてゆくようになりました。

そこからオック語は公的な言語としては衰退し、南フランスの民衆たちの間で話し言葉として伝承されていきました。

1789年のフランス革命後、オック語を公用語とする自治区の形成が試みられ、オック語復興運動が高まりました。

しかしフランス政府は国家の分離を恐れ、1881年にオック語の学校教育を法律で禁止しました。

1920年代から学校機関などを通じて、人々は次第に公共の場所ではフランス語を話すようになり、

オック語を話す人口がさらに急速に減ってゆきました。

こちらに住むおじいちゃん、おばあちゃんは、(60-80歳くらい)学校で、オック語を話すと罰があったそうです。

そしてやっと1990年代から、オック語をフランスの遺産として見直す法律が次々と導入され、
オクシタンの学べる学校ができたり、町の文化センターなどでオック語の授業を受けられるようになりました。

現在では、オック語を話す人口は、統計によりかなりの開きがありますが、約100万人から400万人だといわれています。

 

carte occitan


オック語の中にも、地方によって様々な種類があります。


ボルドーは、おおよそ今のジロンド県にあたる「Gascogne ガスコーニュ」という地域に属しています。
そしてそのガスコーニュで話されているオック語のバリエーションの事を「Gascon ガスコン」と呼びます。

フランス語がこの地域に入ってくる前は、人々はオック語で考え、表現していたのだから
オック語を学ぶことは、南フランスに生きていた昔の人々の生活や、文化を知る重要な手がかりとなります。

ここにしかないものって何だろうという疑問に答えてくれるような気がします。

せっかくここに生きるのだから、オック語の勉強を通じて
先祖の知恵や、自然と共存してきた方法、歌、文学などの伝統を再発見し、伝えていきたいと思います。

 

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